この記事では、誰も教えてくれない「スーツ」の買い方・見分け方を徹底解説します。
- 初めてスーツを買うけど価格帯が分からない
- スーツ屋は営業が多くて苦手
- サイズやシルエットで失敗したくない
- 色柄選びや生地選びに迷う
そんな方に向け、スーツ店勤務経験のある私が、お客様目線でわかりやすく解説します。
※本記事は、20〜30代のサラリーマン向け、一般的なスーツ量販店での購入を前提にしています。
スーツ購入の予算別ガイド|失敗しない価格帯の選び方
スーツ購入時に最も重要なのは「予算」です。
価格帯ごとのメリット・デメリットを理解し、賢く選びましょう。
※セレクトブランド・オーダーは評価外。
※オーダーはこの金額の1.5~3倍程度、オーダーには上限が無いですが、ある程度の目安にしていいと思います。

激安スーツ|¥10,000〜¥20,000前後
メリット
- 一度しか着ないイベント用に最適
- とにかく価格を抑えたい方に向く
- ユニクロ・GUでも販売していて買いやすい
デメリット
- 原価を抑えるためポリエステル素材が多く、ヨレやすくテカリやすい
- 毎日使用には不向き
- 縫製が甘いことが多く安っぽく見える
コメント
価格重視の方やジャージ素材のスーツが良い方にもおすすめ。
セール時に元値4〜5万の商品が半額になる場合もあり、賢く購入すればコスパは高いです。
>>【スーツ屋直伝】セールで買う時の良い商品の見分け方
安価スーツ|¥25,000〜¥35,000前後
メリット
- セット価格などで比較的安価に購入できる
- ビジネススーツとして十分に使える
- ツーパンツスーツやウール混素材も選べる
デメリット
- ブランドや素材の品質にばらつきがある
- デザインは控えめ
コメント
ビジネス用として失敗しにくい価格帯。この値段では、割引セットも多く、着数を揃えたい方におすすめ。ただ色や柄などは妥協が必要な価格帯。この価格帯でお洒落なデザインを探すならツープライスショップがおすすめ。
中価格帯スーツ|¥35,000〜¥45,000前後
メリット
- 色柄やシルエットが豊富
- ベスト付きやツーパンツ、ダブルスーツも選択可能
- 仕立てや生地の質も良くコスパが高い
デメリット
- 良いスーツもあれば外れのスーツ(3万円以下の生地)もあり、生地の確認が必須
コメント
「ちょっと良いスーツ」を探すならこの価格帯が目安。複数店舗を回ると最適な一着に出会えます。これより価格帯が低いとそこまで大きな差は感じにくいです。
高価格帯スーツ|¥45,000〜¥60,000前後
メリット
- 有名生地メーカー(カノニコ、ヒルトン、尾州、ロロピアーナ、レダ等)の素材を使用
- 仕立てやディテールが優れ、着心地も上質
デメリット
- ウール100%素材はシワになりやすい
- 糸が細い(super~)場合、耐久性に注意
コメント
高品質で外れの少ないスーツ。生地やブランドにこだわる方におすすめ。
高価格帯+スーツ|¥60,000以上
メリット
- 大型店限定や特別なスーツが多い
- ゼニアやレダなどの既成服も数量限定だが存在
- 国内縫製やディテールにこだわりのある一着
デメリット
- サイズが限られることがある
- 数が少なく情報収集が必要
コメント
お財布に余裕がある方は、特別な一着を手に入れるチャンス。スーツ選びの経験値がグンと上がります。
スーツの生地・素材選び|ウール・ポリエステル・リネンの特徴
ウール
「繊維の王様」と昔から言われる、絶対に間違えのない素材です。
- メリット
- 季節を問わず快適、吸水速乾、汚れが付きにくい
- 染色がしやすく、色柄ともに様々なバリエーションがある
- 高級感があり、高見えする
- デメリット
- 真夏の外回りには不向き(一定以上の湿気まで達すると吸湿性が落ちる)
- 家庭洗濯基本不可、ポリエステル混紡だと洗えるので人気
- 虫食い注意
ポリエステル
機能性スーツはほとんどポリ。生地としては安価で、加工もしやすい為、現在のスーツ市場の半分がポリエステル。
- メリット
- 耐久性・耐熱性が高く、シワになりにくい(ノンアイロン)
- 製造コストが安い為、比較的安価に製造ができる。
- デメリット
- 夏は蒸れやすく、冬は静電気が起きやい
- 一度匂いが付くと、抜けにくい
- 発色が単調になりがち
リネン
- メリット:吸湿性・放湿性に優れ、盛夏用スーツとして最適
- デメリット:シワになりやすく、色合いがくすみがち
※詳細な生地の選び方は【スーツ生地選びのポイント】にまとめています。
スーツサイズの基礎知識|適切なサイズの選び方
スーツのサイズはS・M・Lでは表せず、身長+ウエストで判断します。
サイズ表記の見方
- 日本のJIS規格:例「A6」=「標準体型=A」「身長175cm前後=6」
- サイズ調整:肩幅、袖丈、胴回りは試着で確認する
区分 | Y | YA | A | AB | B | BE | E |
ウエスト | スリム | ←中間→ | 標準 | ←中間→ | ゆったり | ←中間→ | 大きい |

スーツ屋により、
異なる場合があります。
スーツジャケットのサイズチェック
- 肩幅:外側に折れ込まない
- 袖丈:手首の骨の上で止まる
- 胸・脇:緩すぎずキツすぎず
- 着丈:お尻が隠れる程度
スーツパンツのサイズチェック
- ウエスト:ベルト無しでずれない
- ヒップ・太もも:シワやセンタープレスで判断
- 裾丈:流行や好みに応じて「短め・標準・長め」
※詳細なサイズ調整のポイントは【スーツサイズ完全チェックリスト】にまとめています。
スーツ購入の流れ|失敗しないステップ
- スーツ店選び:自宅・職場から行きやすい店舗を優先
- 来店時のポイント:店員への要望は早めに伝える
- 採寸:初めてなら必須
- スーツ選び:希望条件を明確に
- 試着:上下セットで確認
- 買い足し:シャツ・ネクタイ・靴も一緒に購入
- 会計:納期日を確認
- 受け取り:試着後、再調節が必要ならその場で依頼
まとめ|失敗しないスーツ選びのコツ
- 価格帯・素材・サイズを理解して選ぶ
- 試着・採寸を必ず行う
- セット割引やセールを活用する
- 店員とのコミュニケーションで最適な一着に出会える