成人式のスーツ選び、
完全網羅しました。
成人式のスーツ選びは、一生に一度の晴れ舞台を左右する重要な要素。
「どんな色がいい?」
「いつ買えば間に合う?」
「どこで買うのが正解?」
そう迷う新成人や親御さんの為に、スーツ販売経験者がスーツの選び方から当日のマナーまでを徹底解説します。
本記事では、洋服の青山・AOKI・SUIT SELECT・ORIHICAなど主要ブランドを中心に、最新トレンドや人気色・柄・素材を徹底リサーチ。
2026年の最新トレンドカラー・おすすめブランド比較・購入時期のベストタイミングも完全網羅。
就活や結婚式にも使える
“後悔しない1着”
を選ぶための完全保存版です。
第1章:成人式スーツの基本|フォーマル度とマナーを理解しよう
成人式は各自治体が主催する、公式な式典。
つまり、フォーマルな場に呼ばれた“ゲスト”として参加する意識が大切。
結婚式にジャージで行かないように、成人式にも、それにふさわしい服装のマナーがあります。
とはいえ堅苦しく考えすぎる必要はありません。要は、
「フォーマルな場だから、きちんと見える服装をしよう」
ということです。
ただし、それは「個性を出してはいけない」という意味ではありません。
せっかくなら「大人としての自分を印象づける、かっこいいスーツで決める」のも立派な目的のひとつです。
フォーマルをベースにしつつ、小物や色味で上品に差をつけるのが“今どきの成人式スタイル”です。
成人式スーツの基本マナー
成人式のスーツは、“フォーマル度”と“清潔感”が基本軸。
次の3つを意識すれば、まず絶対に間違いません。
- スーツの色味は落ち着いたトーン
黒・ネイビー・グレーが定番。
会場で浮かず、写真写りも良い万能カラーです。 - サイズ感と清潔感を最優先
シワや汚れは論外。
肩幅・袖丈・裾丈が体にフィットしていることが最重要です。 - 華やかさは小物で演出
光沢の強いシャツや奇抜なアクセサリーは避け、ネクタイやチーフで上品な個性を出すのがおすすめ。

スーツの定番カラーと印象
成人式スーツの3大定番カラーは「黒・ネイビー・グレー」。

カラー | 印象・特徴 | 他の使い道 |
ブラック | 最もフォーマル。落ち着きと信頼感。 | 就活 冠婚葬祭 |
ネイビー | 爽やかで清潔感。万能カラー。 | 就活 ビジネス 結婚式 |
グレー | 大人っぽく知的。モノトーンで映える。 | 就活 ビジネス 結婚式 |
シャツは白が基本ですが、淡いブルーも上品で人気があります。
ネクタイは紺・赤・ボルドーなどの濃色を選ぶと全体が引き締まります。
逆に、蛍光色や原色は悪目立ちしやすいため避けましょう。
シルエットとサイズ感が“品格”を決める
どんなに高いスーツでも、サイズが合っていないと台無しです。
販売現場でも、「スーツ自体は良いのにサイズで損してる」人を多く見てきました。
- ジャケット丈: お尻の半分が隠れる程度。一番出っ張っているところにかかるくらい
- 袖丈: シャツが1cmほど見える長さ。手の甲までかかってると長い
- パンツ丈: 靴に軽く触れる“ハーフクッション”が理想。
この3点が整うだけで、全体的にまとまっている雰囲気が出て、写真映えも良くなります。
成人式は「主役としての見られ方」を意識
成人式の主役はスーツではなく「あなた自身」です。
派手さよりも、“きちんとして見えるか”が印象を左右します。
少し個性を出したいなら、ネクタイやベストでさりげなく差をつけましょう。
たとえば、
黒スーツにグレーベスト、ネイビースーツにボルドータイといった組み合わせは、フォーマルかつおしゃれに見える鉄板の組み合わせです。

関連リンク
成人式スーツの基本マナー完全ガイド|色・サイズ・小物の正解を3分で
第2章:成人式スーツの選び方|購入時期・ブランド・レンタル比較まで
成人式のスーツは「どこで・いつ買うか」で印象もコスパも大きく変わります。
同じ予算でも仕上がりに差が出るため、ここでは購入時期・ブランド選び・レンタル比較を販売員経験の視点から整理します。
スーツはいつ買うのがベスト?
もっとも多い失敗は「買う時期を間違える」ことです。
成人式直前(12月~1月)になると、人気デザインや色が欠けやすく、補正も間に合わないことが多々あります。
余裕を持って選ぶための目安はこちら。
タイプ | 購入時期 | メリット |
希望デザインあり | 9〜10月中旬 | 秋冬物が出そろい、補正やオーダーも余裕がある |
こだわり派 | 11月下旬 | 小物まで自由にコーデできる |
急ぎ・最低限派 | 12月中旬 | 店舗在庫で対応可能。ただし選択肢は少なめ |
デッドライン | 三が日(初売り) | セールで安く買える可能性、ただサイズ欠けが多い |
秋冬スーツは9月中旬~10月頃に立ち上がるため、10〜11月の購入が最も理想的です。
「1年前購入」はNGな理由
成人式と聞くと、女性は振袖の予約などで1年前から動く印象がありますが、
スーツの場合は早すぎる購入はおすすめできません。
理由は大きく2つあります。
- 体型変化のリスク: 10代後半〜20代前半は筋肉や骨格が変わりやすく、当日には合わなくなってしまうケースがあります。
- 季節感のズレ: スーツは季節ごとに生地の厚さ・色味・風合いが変わるため、春夏シーズンに買ったスーツは冬の成人式には軽すぎて寒く、見た目にも季節外れになります。
そのため、オススメは式の2〜3か月前(10〜11月)。秋冬素材で、補正も余裕を持って行えます。
主要ブランド比較|デザイン・価格・方向性
成人式スーツの印象はブランド選びで大きく変わります。
以下は販売現場で特に人気だったブランドと特徴です。
ブランド | 価格帯 | デザイン性 | 方向性 |
洋服の青山 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | クラシック/ベーシック |
AOKI | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | モダン/スマート |
コナカ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | クラシック/ベーシック |
はるやま | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | 落ち着いた印象/コスパ良 |
SUIT SQUARE(旧スーツカンパニー) | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 英国調/都会的 |
SUIT SELECT | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 若者向け/華やか |
ORIHICA | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | モダン/スマート |
P.S.FA | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | 若者向け/トレンド寄り |
ONLY【オーダー】 | ★★★★★ | ★★★★★ | 上品/トラッド |
グローバルスタイル【オーダー】 | ★★★★★ | ★★★★★ | クラシック×オーダー |
麻布テーラー【オーダー】 | ★★★★★ | ★★★★★ | 英国調/高級感 |
若者層ではP.S.FA・SUIT SQUARE・SUIT SELECT・ORIHICA の4ブランドが特に人気。トレンドのシルエットやモードな印象が好まれています。
逆に、親御さんと一緒に選ぶ場合は「青山」「コナカ」などの落ち着いた系統が選ばれやすい傾向です。
購入とレンタル、どちらが得?
一度きりの式典だからレンタルでもいい?と思う方も多いですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
項目 | 購入スーツ | レンタルスーツ |
初期費用 | 3〜6万円前後 | 1〜2万円程度 |
再利用性 | ◎(就活・結婚式など) | ×(返却前提) |
サイズ補正 | 可(直し可能) | 不可(微調整のみ) |
保管管理 | 必要 | 不要 |
デザイン自由度 | 高い | 限定的 |
コスパ | 長期的に◎ | 短期的には安い |
スーツを成人式以降も使う予定がある人は購入がおすすめ。
就活・結婚式・就職後でも活用できるネイビーやグレーを選ぶと、長期的なコスパが非常に高いです。
販売員からのアドバイス
スーツそのものよりも、“小物の質”にこだわると満足度が上がります。
良いネクタイ・シャツ・革靴を合わせることで、同じスーツでも印象がまるで変わります。
関連記事:
第3章:2026年の成人式スーツトレンド|人気カラー・柄・着こなし完全ガイド
成人式のスーツトレンドは、毎年少しずつ変化しています。
2026年は、派手さよりも「上品な個性」「クラシックな品格」を意識したスーツが主流。落ち着いた色味の中で差をつけるのがポイントです。
2026年・人気スーツカラーランキング
1位|ネイビー
ここ数年、常に不動の人気を誇るのがネイビー。どんな会場でも清潔感があり、写真写りも抜群です。
- ダークネイビー: フォーマルかつ知的な印象。就活・結婚式でも使える万能カラー。
- ブルーネイビー: 若々しく爽やか。成人式後の着回しにも最適。
成人式では、ネイビーにグレーのベストを合わせた「スリーピーススタイル」が人気。フォーマル感が増し、落ち着いた大人の印象に仕上がります。

2位|ブラック
「きっちり見せたい」「外したくない」ならブラックが定番。どんな場でも絶対に浮かない色であり、成人式後の式典でも活用できます。
ただし、全身真っ黒だと就活スーツのように見えてしまうことも。次のような工夫を取り入れましょう。
- 淡いブルーやツヤのある白シャツを合わせる
- ストライプや小紋柄、ペイズリーなど動きのあるネクタイを選ぶ
- グレーのベストを重ねて立体感を出す
特に「黒スーツ×グレーベスト」は、スーツ屋で非常に人気が高い王道の組み合わせです。

3位|グレー
ここ2〜3年で存在感を増しているのがグレースーツ。モノトーンブームの流れを受けて、昔まで言われていた「おじさん臭さ」が薄れ、若年層にもかなり人気が高まっています。
- ダークグレー: 黒に近い落ち着き。就活にも対応可能。
- チャコールグレー: 上品で知的。フォーマルにも日常にも馴染む。
- ライトグレー: 都会的で軽やか。写真写りも良い。
コーデの定番は「グレー×ボルドーネクタイ」。
上品な華やかさが加わり、大人びた印象に仕上がります。
ネイビーのネクタイを合わせると、より落ち着いた雰囲気に。

4位|ブラウン
2026年はブラウン系がトレンド上昇中。春夏シーズンでも各ブランドが積極的に展開していました。
モカブラウンやチョコレートブラウンなど、温かみのある色味が注目されています。
割合としては、各都市の会場数か所の集計を見てみると10%程度。
ネイビーやブラックよりも柔らかく、落ち着いた“垢抜け感”を出したい人に最適。ブラウンスーツに白シャツ×同系色ネクタイを合わせるだけで、こなれた印象に仕上がります。
ただし、革靴・ベルトは必ず同系のトーンで統一しましょう。茶系で揃えるとまとまりが出て、フォーマルかつ洒落た印象になります。

5位|ボルドー・グリーンなどの個性派カラー
「他と被りたくない」「写真で映えたい」という人にはボルドーやグリーン系もおすすめ。
着用者は全体の5%ほどですが、印象に残る一着になります。
- ダークグリーン: 深みがあり上品。カーキ寄りの色味が人気。
- ボルドー: 華やかさと落ち着きを兼ね備えた万能カラー。
派手すぎると浮いてしまうため、必ず「トーンの深い色」を選ぶのがポイント。
ネクタイはスーツの同系色かつ濃い色でバランスをとりましょう。


2026年の柄・シルエットトレンド
今年のテーマは「クラシック回帰」。過度に細身なスタイルよりも、自然体で上質に見えるラインが人気です。
- 柄: 無地または控えめな織柄(シャドーストライプ・グレンチェックなど)が主流。
- シルエット: ワンタック入りのパンツや、やや広めのラペルで“余裕のあるシルエット”が好まれる傾向。
- 肩回り: ナチュラルショルダーが主流。自然な丸みで上品に見える。
「リラックス×上品」──この2つを意識すれば、2026年のトレンドに自然と馴染みます。
小物で差をつける3つのポイント
- ネクタイ: 無地スーツなら太めストライプ・ドット・ペイズリーで表情を。
- ベスト: グレーで立体感をプラス。一気に大人っぽくなります。
- シャツ: 白=清潔感、ブルー=爽やか、黒=モード感。
ネクタイ・ベスト・シャツ、この3点を組み合わせるだけで、スーツ全体の印象が見違えるほど洗練されます。
タイプ別おすすめコーデ
タイプ | おすすめカラー | スタイルの方向性 |
無難で外したくない | ネイビー・ブラック | クラシック/フォーマル |
大人っぽく見せたい | グレー・チャコール | シック/モダン |
おしゃれに差をつけたい | ブラウン・ボルドー | トレンド寄り/上品 |
写真で映えたい | グリーン・ブルーグレー | 個性派・モード |
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第4章:成人式当日の準備とマナー|前日〜当日のチェックリスト
せっかくスーツをしっかり選んでも、当日の準備や身だしなみで印象を落としてしまう人は少なくありません。
写真にも残る一日だからこそ、前日から余裕を持って整えておくことが大切です。
前日までにしておくこと
- スーツをハンガーに掛けてシワを伸ばす
スチームアイロンを軽く当てるか、ファブリーズなど霧吹きだけでもOK。
特にパンツは膝裏や裾にシワが溜まりやすいので注意。 - シャツを袋から出してハンガーに
新品のシャツは畳みジワが基本ついていますので、軽くアイロンを。 - ネクタイの結び方を練習
「プレーンノット」の結び方を前夜に練習しておきましょう。YouTubeなどで「プレーンノット 結び方」などで検索するとすぐ出てきます。実際、そんなに難しくありません。 - 革靴を慣らしておく
当日に初めて履くとほぼ必ず靴擦れします。
最低でも一週間くらいは履いておくと、革が馴染んで靴擦れしにくくなります。 - スーツが仕上がったら一度全身で試着
裾や袖の長さに誤差がないか、必ず鏡の前でチェックしておくと安心です。
特にパンツ丈が短すぎる・長すぎると、せっかくの良いスーツが格好悪く見えます。
当日の身だしなみ・写真映えのコツ
- 靴下の色は黒 or スーツと同系色
座った時に素肌が見える短い靴下はNG。また白ソックスはスーツでは基本履きませんので注意しましょう。 - ネクタイの緩みは写真で最も目立つ
撮影の瞬間だけでもきゅっと締め直すことで印象が引き締まります。 - コートは撮影時に脱ぐ
コートを着たままだとせっかくのスーツが隠れてしまいます。集合写真では脱ぐのがオススメです。
成人式におすすめのコート・革靴
コートの選び方
成人式当日は真冬の寒さが予想されますが、スーツに合わないアウターは印象を崩します。最もフォーマルで間違いないのは以下の2タイプです。
種類 | 特徴 | 備考 |
チェスターコート | スーツに最も合う定番。シルエットが美しく万能。 | 成人式・就活・結婚式にも対応可。 |
ステンカラーコート | 落ち着いた印象でビジネスにも兼用可。 | 汎用性が高く長く使える。 |
スーツの裾がコートから見えるのダウンジャケットなどはNG。
必ずスーツ全体が隠れる丈を選びましょう。
革靴の選び方
成人式では黒のストレートチップが定番。フォーマル度が高く、就活や結婚式にも使い回せます。
- 茶靴を履く場合:ネクタイをブラウンやゴールド系で統一。
- ブラウンスーツを着る場合:茶靴はマスト。黒靴だとバランスが悪く見えます。
スニーカーはどんなに高価でもNGです。成人式は「式典」であることを忘れずに。
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まとめ|“見られるスーツ”か“残るスーツ”か。
成人式の主役は、スーツではなく「あなた自身」です。
どんなブランドを選ぶか、どんな色を着るかよりも、
そのスーツを“どう着こなすか”が何より大切。
人生で一度きりの晴れ舞台だからこそ、
自分で選び抜いた一着を身にまとって、自信を持って臨んでください。
10年後、写真を見返したときに
「あの時、ちゃんと選んでよかったな」と思える。
そんな一着に出会えたら、それが本当の“いいスーツ”です。
成人式、思いきり楽しんでください。
そして、夜の打ち上げではお酒の飲みすぎにだけは注意を。